頭痛が治らない方にありがちなことー薬物乱用頭痛ー
あわわ、こんにちは。とさかにごはんです。
色々と忙しく、めっきり更新が減ってしまいました。
こっそり再開します。
今回は「薬物乱用頭痛」です。
このような方はご一読いただければと思います。
「最近いつも頭痛があって痛み止めを飲んでも一向に頭痛が良くならない」
「頭痛で病院をかかっているけど、痛み止めを出されるばかりで、その痛み止めを飲んでも良くならない」
薬物乱用頭痛とは
"薬物乱用頭痛とは頭痛治療を行なっている人のうち急な頭痛に対する痛み止めの使い過ぎにより、1月に15日以上の頭痛が起こっている状態。薬物乱用頭痛は神経系のクリニックでよくみられるものであるが、管理が難しい。大半の方は片頭痛が背景にある。"
Wakerley BR. Medication-overuse headache. Pract Neurol. 2019
「薬物」、「乱用」という言葉を聞いてドキッとしてしまいますが、今回の「薬物」は「違法な白い粉」の話ではありません。ロキソニン、バファリンなどのありふれた痛み止めです
。
薬物乱用頭痛の可能性のある方
このような方は「薬物乱用頭痛」である可能性があります。
- 痛み止めを飲んでいるが頭痛が月に15日以上ある。
- 痛み止めを月に10回以上飲んでいる
- 痛み止めが効かなくなってきた
- 頭痛を経験してから予防的に市販の痛み止めを内服している
痛み止めを何回も飲んでしまうことが原因です。
片頭痛をお持ちの方は、日常生活動作により頭痛が出てしまうのですぐに痛み止めを飲みたい衝動があります。
片頭痛の頭痛は6時間から3日ほど続きます。ところが、一般的な痛み止めは6時間程度しか効果がないため発作が起こると何回も飲んでしまうのです。
また、長く頭痛と付き合っている方は、痛み止めを本来の目的ではなく、予防的に使ってしまうこともあります。
皮肉な話ですが、その痛み止めが返って頭痛を悪くしてしまうのです。さらに痛み止め効果が足りないと思い、内服が増えて頭痛がより一層悪くなるといった悪循環に陥ってしまいます。
このような方は頭痛外来、脳神経内科、脳神経外科を受診してみてもらうことをお勧めいたします。
外来でも片頭痛の方は薬物乱用頭痛が無いかどうか処方薬及びOTC(薬局で購入できる薬)に関しては詳細に(1日あたりの内服の回数、タイミング)問診するようにしていますので、受診するときは痛み止めの名前や使用する頻度はまとめておくと良いでしょう。
治療は原因薬剤(痛み止め)の中止です。
痛み止めをやめれば良いのですが、根性で治すのはやめた方が良いです。
いかがだったでしょうか?
ロキソニンなどの痛み止めは効きますが、よく痛み止めをよく飲んでしまうという人は注意です!
ではでは、Best of luck!